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スタジオミュージシャンになるには?

スタジオミュージシャンになるには?

ミュージシャンにも様々なジャンルで活躍する人がいますが、その中でもスタジオミュージシャンという職業を耳にしたことはありますか?

アーティストのレコーディングで演奏する職業のことで、自分のバンドではなく人のバックで演奏するミュージシャンです。そんなスタジオミュージシャンは、どんな仕事をしているのか。また、どのようなスケジュールをこなしているのか。

本特集では、「スタジオミュージシャンになるには、どうしたらいいのか?」。スタジオミュージシャンの生活や収入、仕事についてチェックしていきます!

スタジオミュージシャンとは?

スタジオミュージシャンは、アーティスト楽曲の演奏をサポートするミュージシャンのことです。

ライブのバックで演奏したり、CDのレコーディングに立会います。ただ演奏するだけでなく、その楽曲にふさわしいアレンジを考えたり、自分で編曲を行うこともあります。

バンドやグループと違って自分で一から音楽を制作する必要がないため、簡単そうに思われがちですが、アーティストの声や楽曲を損なわないように演奏する高いスキルが求められます。

スタジオミュージシャンになるのは、バンド活動で成功するよりも難しいと言われています。音感やリズム感はもちろん、一定以上の演奏能力があること、楽譜が読めるだけでなく、演奏方法についても即座に理解できる能力が必要です。

ギター、ベース、ドラムなど、なにか一つの楽器だけ得意なスタジオミュージシャンもいますが、複数の楽器を演奏できるほうが現場では重宝されます。

また、レコーディングではその場で移調などのアレンジをする場合もあり、そんな時でも臨機応変に対応できる柔軟性が必要となります。ポップス、ロック、ジャズなど、音楽理論の基本的な知識はマスト。

スタジオミュージシャンの仕事内容

仕事内容

スタジオミュージシャンはアーティストから依頼を受けて演奏するケースがほとんどです。そのため自分で作曲することはありませんが、依頼されたとおりに演奏し、楽曲の世界観を損なわないような丁寧な演奏スキルが求められます

場合によっては、アーティストから編曲の相談を持ちかけられることもあります。

なお、現在日本には日本スタジオミュージシャン連盟というものがあり、音楽レーベルとの間を取り持ってくれます。
ここに登録することでアーティストからの依頼を流してもらうことも可能です。しかし登録には厳しい審査があるため、誰でも連盟に加入できるというわけではありません。

なお、ライブに同行しアーティストのバッグで演奏するミュージシャンのことを「サポートミュージシャン」と呼び、総称してスタジオミュージシャンと呼ばれています。

アーティストの中には、サポートミュージシャンとスタジオミュージシャンの仕事を一緒にこなしている人もいますが、ミュージシャンとアーティストとの間に深い絆や信頼関係が築けている場合のみとなります。

スタジオミュージシャンの給料・年収

給料・年収

スタジオミュージシャンは、普通のミュージシャンよりも収入は安定しやすいと言われています。

自分で演奏しているミュージシャンの場合は、演奏する場所を探したりノルマを支払ったり、売れるまで地道な下積みが必要となりますが、スタジオミュージシャンはスタジオで演奏するだけなので場所探しやノルマの負担がありません。

また、連盟に加入していればある程度仕事もしやすいでしょう。

スタジオミュージシャンの給料は、基本的に時給制となっており「1時間=1万円前後」が相場です。知名度が高くなる、高い演奏スキルが認められるようになる、レコーディングや楽曲制作に参加アレンジできるようになれば、さらなる収入アップも期待できます。

スタジオミュージシャンの生活

生活

スタジオミュージシャンも、一般的なミュージシャンと同じく不規則な生活になりがちです。会社員のように決められた時間に出勤・退勤するというシステムではなく、アーティストの都合に合わせてスタジオ入りします。

日中ライブやメディアへの出演をしているアーティストならレコーディングは深夜になりますし、徹底的にアルバムのレコーディングに打ち込んでいるアーティストなら朝から深夜まで付き合うこともあるでしょう。

海外スタジオでのレコーディングの場合は、アーティストと一緒に海外に向かい、休みも仕事の状況やアーティスト次第となります。

スタジオミュージシャンに向いている人

向いている人

スタジオミュージシャンは「高い演奏スキル」が求められます。

そのため、毎日の練習を地道に続けられる忍耐力がある人、スキル上達のために努力を惜しまない人は、スタジオミュージシャンに向いています。

さらに、スタジオミュージシャンはなかなか日の目を浴びる職業ではありません。大物アーティストのバックで演奏していても、注目されることがほとんどないのです。

CDのクレジットに記載されることはあっても、なかなかそこまで注目して見る人は少ないため、誰かのために演奏したいと思う気持ちが大切になります。

依頼された楽曲をどのように演奏すればよく仕上がるか、アーティストの声を引き立たせるためにはどのような演奏・サウンドが適しているか、など演奏スキルだけでなく、アレンジ力も必要です。

音楽を総合的に捉えることができる方は、スタジオミュージシャンに向いています。

スタジオミュージシャンになるには?

なるには?

スタジオミュージシャンになるためのオーディションはなく、決まったルートがないため、目指すのが難しい職業でもあります。

現役で活躍しているスタジオミュージシャンに弟子入りするといった古典的な方法から独立したり、音楽プロダクションに自分のスキルを売り込むなど地道な活動から始めなければなりません。

ミュージシャン志望の人が挫折してスタジオミュージシャンを目指すというケースも少なくなく、そちらのほうが人脈もあるので有利になります。

その他、スタジオミュージシャンになるには高い演奏スキルが求められるため、独学ではなく、音楽の専門学校や音楽大学でスキルを習得することも重要になります。

演奏を正確にできるだけでなく、楽譜をすぐに読める、急な変更にも対応できるなど、音楽の基礎知識はもちろん、即興力・柔軟性も鍛えておく必要があります。

また、ポップスやロックならトレンドの音なども取り入れて演奏する力も必要で、実際にスタジオミュージシャンになれたとしても毎日の勉強は欠かせません。

スタジオミュージシャンに必要な能力・スキル

SKILLS

スタジオミュージシャンは、オリジナリティあふれる演奏ではなく、依頼された要望に答える能力が必要です。

自分の色を出すことが必要な場合もありますが、それでも主張し過ぎるのではなく、アーティストを引き立てる演奏をしなければなりません。

また、ポップス、ロック、ジャズなど一つのジャンルだけでなく、様々なジャンルの演奏ができる、演奏理論を深めている人はその分、仕事を貰いやすくなります。日頃から様々なジャンルの音楽を聴き、その特徴を理解していく能力も必要となるでしょう。

また、アーティストやスタッフとはスタジオで初対面となることが多いです。そんな中でアーティストが意図していること、どんな楽曲に仕上げたいのかを、瞬時に把握する必要があります。

そのためには、コミュニケーション能力は必要不可欠。アーティストやスタッフとすぐに打ち解けて、いい演奏をできるようにしていきましょう。

スタジオミュージシャンになるための能力づくり・トレーニング

能力づくり・トレーニング

スタジオミュージシャンになるには日々の楽器の練習は欠かせません。

より正確で美しい演奏を長時間続けられるように、また自分の苦手なジャンルも克服できるように、仕事の依頼がない時も、きちんと練習を積み重ねる必要があります。

楽器の演奏だけでなく、編曲・アレンジの理論を学んだり、最新のヒットチャートから、どのようなサウンドの楽曲が売れているのかを研究することも大切です。

また、レコーディングが深夜にまで及ぶこともありますので、基本的な体力作りのトレーニングも欠かせません。

スタジオミュージシャンになるには?まとめ

スタジオミュージシャンになるために「必要な能力」や「仕事内容」についてご紹介しました。

音楽業界の中でも重要なポジションでありながら、裏方的な意味合いが強いスタジオミュージシャン。
世間から注目されることは少ないですが、正確な演奏を続けることで様々なアーティストと信頼関係を結ぶことができるでしょう。

結果的に次の仕事につながることもありますので、まずは演奏技術を高めること、そして日本スタジオミュージシャン連盟に加入することを目標に頑張ってみましょう!

※2018年7月掲載時の情報です。最新の情報は各サイトでご確認ください。